フロ、ムロ
籠る場所の意味がもと。
戸棚、厨子もフロで、山口県や島根県ではオムロとも。
沖縄、岐阜県飛騨地方では、便所、厠、肥料溜をフロといい、富山県福光町あたりで仏壇をオフロといった。
戸が閉めっきりになる「神の杜」をフロと呼ぶが、同じく戸が閉めっきりになる浴場との関係性を感じられる。
茶道具の風炉も、忌み籠りに便利な火器である。
フロ、ミヤブロ
島根県仁多郡あたりで神を祀る場所のことをいう。
地名として、「風呂ノ谷」などが多い。
広く神聖な森や叢地をいうことも。
フロ
船の中で火を焚くための道具。
鹿児島県阿久根市あたりのカツギ(海人)が使った。
中央部に五寸ほどの木の床を置き、その中に砂または軽石を敷いたもの。